青年海外協力隊の小学校教諭として、Nepalで活動しています。Nepalの生活、学校の様子などを記していきたいと思います。


by yuka
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任国外旅行 ~インド~

 ネパールの学校の夏休み、先生達も完全なる休みです。7年生以上になるとコーチングと呼ばれる補習授業があるので、その学年を担当しておられる先生達は出勤されているのですが、私が指導しているプライマリー(小学校)担当の先生方は全く通勤なしです。もちろん私も(^^; ということで、夏休みを利用してインドへ行ってきました。

 インドはネパールの南側に面した国で、陸路でも繋がっていますが、私達は安全を期して空路での移動をするように言われています。ネパール人はインドへのVISAは必要ないらしく、うちの学校のミス(女の先生)達も、お金を貯めたら服や家財道具を買うためにインドに行きたいと言われていました。

 さて、インドはネパールと近いだけあって、街並みの雰囲気や、顔つき、食べ物など、よく似たところがたくさんありました。ただ、暑かったです!ネパールより標高も低いでしょうし、湿度もあるのでしょうか、久しぶりにダラダラ汗が出る暑さを体感しました(^^; 

 今回の旅の目的の一つは、コルカタ(旧カルカッタ)にある、マザーテレサが設立したマザーハウスを訪れること。6年生の国語の教科書にマザーテレサの伝記が取り上げられていて、以前担任した児童の保護者からマザーハウスでのボランティア体験の写真を見せていただいたことがあったのですが、まさか自分で行けることになるとは思ってもいませんでした。
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 身寄りのない子ども達が暮らす「孤児の家」で2日間ボランティアもさせていただいたのですが、これらの施設には様々なところから支援があるらしく、子ども達が身につけている衣服は綺麗に洗濯されていますし、部屋・寝具も清潔にされています。でも、ここで暮らす子ども達は、競うように大人の膝に乗ってきたり、抱き上げてもらおうとする仕草を見せます。物には不自由ない生活を送っていても、愛情欲求が満たされていないのだなぁと感じずにはいられませんでした。

 今年4歳を迎える子ども達が生活する部屋に行くと、子どもたちが「ままごと」をして遊んでいます。自分達が大人の役をして、ボランティアの私達を子どもに見立ててご飯を食べさせようとするのですが、ものすごい勢いでスプーンを口に突っ込もうとするのです。どうしてそんなに乱暴にするのだろう・・・とその時は不思議だったのですが、食事時間になって、その謎が解けました。そう、普段自分達がされている食事がその状態だったのです。

 ボランティアをするにあたって事前に受けたオリエンテーリングでは「子ども達の自立を促すため、むやみに抱き上げないこと、自分でスプーンを使って食事をさせること」と聞いていたのですが、食事時間を短縮したいためか、周りを汚したくないためか、食事の介助をされる方たちがスプーンを持ち、有無を言わさず口に詰め込んでいるといった食事風景でした。

 深みのあるお玉に3杯ほどのお粥状態のご飯を、3歳の子が5分もかけずに食べさせられていました。私が担当した女の子は「自分で食べる」と、決して私にスプーンを触らせなかったのですが、介助する方が近づいてこられたら、全く抵抗することなくスプーンを渡し、されるがままになっていました。そうしないときっと叱られるのでしょう。その様子は、かなりショックだったのですが、たった2日間のボランティアですから、意見を言うこともできませんでした。

 日本人のシスターのお話を聞く機会もあり、マザーテレサがどのような経緯で、どのような思いで施設を作られたのかを伺うこともできました。カトリックの教えが元になっているところが大きいので、全てを理解できたとは言い難いのですが、マザーテレサの言われた「貧しい人というのは物質的に貧しい人ではなく、精神的に貧しい人である」というお話が胸に残り、改めて偉大な人であることを感じずにはいられませんでした。

 協力隊として今やっているボランティアは、将来のネパールのことを考えての活動ですが、ここでのボランティアは、今、目の前にいる人を思う気持ちのボランティアであるのだなと思いました。

 旅で経験したかったことの一つ、寝台列車での移動!3段ベットで一緒になった家族に、小さな子どもさんが2人いたので、急遽ベッドを交換して、一番上の段を使うことになりました。
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 ところが、一度上に上がったが最後、下の段の椅子に、私達が座るスペースはなくなってしまい、結局、列車を降りるまでずっと、背中を丸めて上段で過ごす羽目になりました。頭のすぐ上にある天井がわかりますか?
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 この写真で見えるのが、上段と下段。中段は壁のところに見える青いシートを、上段からぶら下っている鎖につなげて設置する仕組みになっています。上段も狭かったけど、中段で寝るのは、もっとしんどかったかも(^^;

 この列車、ミネラルウォーターや朝のチヤが配られる他、アイスクリームのデザート付の夕食や朝食までついていて、まるで飛行機の機内サービスのようでした。
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 もちろん料金に含まれている上に、乗務員がチップを集めて回るシステムなのですが、なかなかおもしろい経験でした(^^)

デリー、アーグラーでは様々な遺跡を見て回りました。

 第一次世界大戦で戦死したインド兵士の慰霊碑であるインド門
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 高さ725mもあり、コーランの文句を図案化した彫刻がされているクトゥブ・ミナールの塔は世界遺産でもあります。
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 モスクとして使われていた建物に残る彫刻も見事です。
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 インド最大とも言われるイスラム教のモスク、ジャマー・マスジットもまた、赤と白のモザイク柄の見事な外観でした。
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 そして、有名なタージ・マハルもまた、世界遺産です。
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 なんとこの建物、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが自分の妃のために造ったお墓なのだそうです。白大理石のこの墓を造るため、20年以上の歳月と莫大な費用を投じたという皇帝は、戦よりも美しいものが好きだったとか。その為、息子によってアーグラー城に幽閉され、亡き妃の墓を見つめながら生涯を閉じたのだそうです。
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 もっとも、巨額の税で苦しんでいた民を思うと、皇帝ばかりに同情はできないのですが。かすんでいるのですが、タージ・マハルが見えますか?

 ガイドさんに促されて、しきりに壁をさすっている人達。
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「ここを触ると平面だけど、離れてみると立体に見えるんです」との説明。なるほど、視覚の錯覚を利用した建築方法でした。
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 大理石の壁の彫刻も、これまた見事。
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 ファテープル・スィークリーは、わずか14年間、首都として使われた都なのだそうですが、広大な敷地に多くの遺跡が残っていました。
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 栄華を誇る時代だったそうで、手放すことに全く痛手もなかったのだとか。ひんやりとした冷たい空気が流れてくる構造もあるなど、古代の人の知恵と建築技術の高さに驚かされました。

 数々の遺跡をしっかり残し、観光地として整備しているところも、インドの素晴らしいところです。ついつい、ネパールと比べてしまうのですが、ネパールにも多くの文化遺産・自然遺産があります。でも、ゴミが散乱していたり、落書きがされていたりと、このままでは登録から外されてしまうのでは・・・と心配になる状態のものもあります。「世界遺産なのにいいの?」とびっくりする程、普通に人が登っていたり、座っている建物も多いです(^^;

 ネパールと大きく違うと感じたのは、町で見かける店の多くは男の人が切り盛りしていたことです。宗教上のためか、女性が表立って働く店は少ないように感じました。
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 子どもは服装こそ違うけど、世界共通(^^) 
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「写真撮って」と声をかけてくる子や、「うちの子の写真撮って」と頼む親まで。
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 観光地にいる子ども達は英語を上手に話し、さりげなく近寄ってきてガイドを始めます。片言ながら日本語、スペイン語、中国語など各国の言葉を知っている子もいます。

 ガイドブックには「勝手にガイドを始めて、後で高額を請求されることがある」と書かれていることが多いので、用心しながら話しかけてくる子どもの言葉を聞いていたのですが、これがなかなか上手に話します。きっと大人のガイドの話すのを聞いて、自分達も話せるようになったのでしょう。自分で稼ぐ手段として身につけている子ども達は、なんだか逞しくも感じました。

 観光客相手にポストカードや土産物を売る子ども達も逞しい、というかしつこい(^^; 断っても断っても、まとわり続けます。タクシーなど、大人の商売人も、ネパールの何倍もの勢いで勧誘してきます(^^; あまりのしつこさに少々腹が立つほどでしたが、これぐらいの勢いがあるからこそ、国が発展してきているのだとも思いました。

「お金ちょうだい」「ボールペンちょうだい」と物乞いをする子どもも、もちろんいます。子ども達の境遇を思うと、むげにできないとの意見もあるのですが、私はやはり前述した子のように、何かしら稼ぐ技を身につけて欲しいと思うし、物をせびるだけの人生を歩んでほしくないので、何も働いていない子には決して物やお金をあげたくはありません。

 だから、指相撲を教えました(^^)
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 お金を稼ぐ手段にはなりませんが(^^;、しばし楽しい時間を過ごしてくれたようです。

 もう一つ、ネパールとは違う光景。ネパールではマンディール(お寺)にお参りする人は女性が多く見られるのですが、イスラム教のインドでは、圧倒的に男性が多いです。そして、お祈りの前に身体を清める習慣があるため、寺院の中だけでなく、街角でも身体を洗う場所がたくさんあり、朝に夜に水浴びをしている人をたくさん見かけました。
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 そのためか、バスや店で人の体臭を感じる率が少なかった気がします。ネパールでは時として・・・なこともあるわけでして(^^;

 そしてインド旅行での思いがけずの幸運!ネパールでは話題に上らない「オリンピック」をテレビで観ることができました(^^)v ロンドンオリンピックで私が見た初めての競技は、なんとインド対日本のアーチェリー男子団体戦!
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 アーチェリーの試合をフルで観たのは初めてでした。そして、なんとなんと延長戦での日本の逆転勝利!勝負事って最後までわからないものだってことを、まじまじと感じました。

 旅行の最終日、よく確かめずに空港に向かったため、バスで片道10分以上かかるターミナル1とターミナル3を2往復もする羽目になってしまいました(^^; よく調べていなかった私も悪いのですが、「このターミナルではない、このバスに乗れ」と言ったバスの人も悪いと思うんですよね。だから、2往復目にもバス料金を徴収されそうになった時は、つたない英語で「私は払う必要ない!」と言い切ってしまいました。同乗していた親切なインド人も一緒に運転手さんに掛け合って、助けてくださいました(^^)この辺り、ネパール人もインド人もよく似ています(^^)

 そんなこんなインド旅行でしたが、おいしいインド料理、ネパールではお目にかかれないソフトクリームなども食し、ちょっとお洒落で安いクルタも買うなど、しっかり楽しんできました。
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by yuka151a | 2012-07-29 23:30 | いろいろ