青年海外協力隊の小学校教諭として、Nepalで活動しています。Nepalの生活、学校の様子などを記していきたいと思います。


by yuka
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算数タリム(研修) in さくら寮

 日本のNPO法人JNFEA(Japan-Nepal Female Education Association) と日本政府の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」との支援により建設された「さくら寮」というところで研修会を行いました。ここは、女性教育者を養成するための寮で、11・12年生の女子学生がそれぞれ10人ずつ生活しています。入寮の条件に ①教育環境の厳しい地域の生徒であること ②卒業後は地元の教師になること、の2点が挙げられているそうですから、12年生の生徒は3ヵ月後には小学校の先生になります。

 隣村に赴任した同期隊員の大家さんが、この寮の運営に関わっておられるので、赴任した頃より寮の話は聞いていたものの、これまでなかなか研修会を開く機会が持てませんでした。今回やっと実現できることになり、私と隣村の隊員、それから1年前に帰国した元ネパール隊員の現職小学校教諭3名で、算数の指導法を中心に研修会を行いました。
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 将来小学校教師になる生徒達に、指導法や教材作りの技術を伝えたい・・・という思いが強かったのですが、生徒達に四則計算のミニテストを行ったところ、小学校4年生レベルの問題なのに満点の生徒は1人もおらず・・・ 最高でも80点、最低は25点という結果でした。SLC(全国統一テスト)に合格すれば、特別なトレーニングを受けなくても小学校教師になれるというネパールの制度、他教科で得点を稼いでSLCを通過している生徒もいるので、数学の苦手な女子学生は、低学年のうちにつまずいて、そのまま進級してきたという感じです。四則計算ができない先生がうまれ、その先生に指導される子どもがいるわけです。

 隊員3人頭を抱えてしまいましたが、まずは計算方法を指導しようと研修方法を変更することにしました。かけ算九九が怪しい生徒もいるのですが(^^;、とりあえず2桁×1桁の段階から、筆算にどのように書くか、繰り上がりをどのように進めていくかを丁寧に指導していきました。マス目ノートを使うと位を揃えて書くことができるし、計算ミスも少なくなるよ!と、計算方法指導しながら、教師になった時に指導して欲しい内容も含めて示したのはもちろんです。

 初日のミニテストでは「キャーキャー」と声を上げ、カンニング横行の生徒達でしたが、解けるようになるとテストに臨む姿勢もガラリと変わり、正答数も上がりました。寮生活の生徒達ですから、これからも忘れないように、1日10分ずつでも計算練習を続けて欲しいと話しました。

 低学年対象のカードゲームの紹介をし、実際に体験してもらったところ、大変な熱中ぶり!
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 ここでも、カードに書かれた数を声に出させる、自分の手を使って数を数えさせる、自分以外のときも注意深く見ておく、順番を守る、ルールを守る、勝負だけにこだわらない・・・などなど、教師になった際の指導ポイントについても話しながらゲームを行いました。自分で作ったカードを持ち帰れるようにしたので、教師になった時にぜひ使って欲しいなと思います。
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 2日目の研修会では少し時間をいただき、広島・原爆について話させてもらいました。核兵器や戦争の悲惨さについて、これからの子どもにも伝えて欲しいと話しながら、ポスターや資料を見てもらいました。ここの生徒が折った鶴も、平和記念公園に持って行きたいと思います。
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 学校行事が急に変更になったため、研修会の日程が短くなってしまったのが残念でしたが、どの生徒も熱心で、心から「来てよかった」と思える研修会でした。任地からバスで4時間以上かかるところですから疲労がないとは言えませんが、こんなにやりがいを感じる研修会ができると、それ以上の達成感です。

こ のさくら寮、10年計画の支援活動だそうで、このままの計画でいくと3年後に終了する予定です。ネパールの教育を改善していくには、これからの先生を育てることに重点を置くことが大変重要だと感じます。10年と言わず続けて欲しいと願うばかりです。10年計画の最終年、3年後にまた3人で研修会が開けたら・・・と語り合いながら、研修会を終えました。
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by yuka151a | 2012-12-29 20:17 | 算数