青年海外協力隊の小学校教諭として、Nepalで活動しています。Nepalの生活、学校の様子などを記していきたいと思います。


by yuka
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カテゴリ:算数( 30 )

 4度目の訪問となったカトマンズ市内の学校でのタリム(研修会)。平成21年度4次隊の隊員さんが活動されていた学校です。4次隊の隊員さんが帰国された後、平成22年度3次隊の隊員さんが月に一度のタリムに講師として行かれていたのですが、その隊員さんも帰国される時期が来てしまったので、私が後に続いているのです。

 この学校にはナーサリー、LKG、UKGという日本でいう幼稚園年代のクラスが設置されています。ネパールの学校はナーサリーのうちから読み書き計算の学習が始まります。とても字が書けそうには見えない程小さな子が、1日中席について、ひたすら字を書いている学校もあります。LKG、UKGの算数ではかけ算九九の暗記までするのですが、意味もわからず、ただただお経のように唱えている子もいる状態です。

 小さいうちは楽しみながら活動する中で、いろいろなことを身につけていく必要があることや、手先が未発達な段階では字を書くのが難しいことなどを2年間指導された隊員さんの思いがしっかり伝わっていて、隊員さんが帰国された後も保護者会や研修会を継続されています。

 私は幼児対象の算数学習について研修会を行っています。今日の内容は、カードゲーム、ブロック操作、文章題についてです。
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 A4サイズの用紙を8分割した大きさで作ったカードに、裏は動物の絵、裏に数またはドットを描きます。数は1~10までです。これを使って「神経衰弱」「ババ抜き」「かるた」「をするのです。遊びながら数の大小の感覚を身につけたり、数字の言い方を覚えたりすることもできますし、神経衰弱では他の人の順番の時もよく見ておくこと、注意深く見て記憶していくことが大切なことも経験させられます。また、順番を守ること、ルールを守ること、喧嘩をしないことなど、社会性を育てる上で必要な事柄も指導して欲しいことを話しました。このカードゲーム、想像する意以上に先生自身が熱中するんです(^^;キャッキャキャッキャと大騒ぎするほどですから、教室でもぜひ子ども達にさせて欲しいなと思っています。
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 日本では算数セットに必ずあるブロックですが、ネパールではもちろん手に入り間せん。そこでコピー用紙で作った10個の枠シートと、瓶ジュースの蓋を使ってブロック操作をすることを指導しました。児童は自分の手で操作することで数についての理解を深めることができること、身の回りの安価なもので十分代用できることを話しました。
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 安価なものと言っても、クラス全員分の数を作るのは大変です。だから、1人でクラスの人数分を作るのではなく、数名の教師が共同で作り、定位置に置けば共同で使えることも説明しました。
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 文章題の導入として、猿が登場する絵本を読んでもらいました。10匹いた猿が1匹ずつ少なくなっていくという内容の絵本なのですが、文章も繰り返しの内容で、小さい子どもがすぐに覚えられる分です。絵本の読み聞かせをしながら、数についても子ども達に尋ねることができるので、このような話を身近な題材で創作して子どもに聞かせると楽しいことや、算数の問題を扱う際には数だけでなく、話を提示することの重要性を話しました。
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by yuka151a | 2013-01-04 20:14 | 算数
 日本のNPO法人JNFEA(Japan-Nepal Female Education Association) と日本政府の「草の根・人間の安全保障無償資金協力」との支援により建設された「さくら寮」というところで研修会を行いました。ここは、女性教育者を養成するための寮で、11・12年生の女子学生がそれぞれ10人ずつ生活しています。入寮の条件に ①教育環境の厳しい地域の生徒であること ②卒業後は地元の教師になること、の2点が挙げられているそうですから、12年生の生徒は3ヵ月後には小学校の先生になります。

 隣村に赴任した同期隊員の大家さんが、この寮の運営に関わっておられるので、赴任した頃より寮の話は聞いていたものの、これまでなかなか研修会を開く機会が持てませんでした。今回やっと実現できることになり、私と隣村の隊員、それから1年前に帰国した元ネパール隊員の現職小学校教諭3名で、算数の指導法を中心に研修会を行いました。
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 将来小学校教師になる生徒達に、指導法や教材作りの技術を伝えたい・・・という思いが強かったのですが、生徒達に四則計算のミニテストを行ったところ、小学校4年生レベルの問題なのに満点の生徒は1人もおらず・・・ 最高でも80点、最低は25点という結果でした。SLC(全国統一テスト)に合格すれば、特別なトレーニングを受けなくても小学校教師になれるというネパールの制度、他教科で得点を稼いでSLCを通過している生徒もいるので、数学の苦手な女子学生は、低学年のうちにつまずいて、そのまま進級してきたという感じです。四則計算ができない先生がうまれ、その先生に指導される子どもがいるわけです。

 隊員3人頭を抱えてしまいましたが、まずは計算方法を指導しようと研修方法を変更することにしました。かけ算九九が怪しい生徒もいるのですが(^^;、とりあえず2桁×1桁の段階から、筆算にどのように書くか、繰り上がりをどのように進めていくかを丁寧に指導していきました。マス目ノートを使うと位を揃えて書くことができるし、計算ミスも少なくなるよ!と、計算方法指導しながら、教師になった時に指導して欲しい内容も含めて示したのはもちろんです。

 初日のミニテストでは「キャーキャー」と声を上げ、カンニング横行の生徒達でしたが、解けるようになるとテストに臨む姿勢もガラリと変わり、正答数も上がりました。寮生活の生徒達ですから、これからも忘れないように、1日10分ずつでも計算練習を続けて欲しいと話しました。

 低学年対象のカードゲームの紹介をし、実際に体験してもらったところ、大変な熱中ぶり!
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 ここでも、カードに書かれた数を声に出させる、自分の手を使って数を数えさせる、自分以外のときも注意深く見ておく、順番を守る、ルールを守る、勝負だけにこだわらない・・・などなど、教師になった際の指導ポイントについても話しながらゲームを行いました。自分で作ったカードを持ち帰れるようにしたので、教師になった時にぜひ使って欲しいなと思います。
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 2日目の研修会では少し時間をいただき、広島・原爆について話させてもらいました。核兵器や戦争の悲惨さについて、これからの子どもにも伝えて欲しいと話しながら、ポスターや資料を見てもらいました。ここの生徒が折った鶴も、平和記念公園に持って行きたいと思います。
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 学校行事が急に変更になったため、研修会の日程が短くなってしまったのが残念でしたが、どの生徒も熱心で、心から「来てよかった」と思える研修会でした。任地からバスで4時間以上かかるところですから疲労がないとは言えませんが、こんなにやりがいを感じる研修会ができると、それ以上の達成感です。

こ のさくら寮、10年計画の支援活動だそうで、このままの計画でいくと3年後に終了する予定です。ネパールの教育を改善していくには、これからの先生を育てることに重点を置くことが大変重要だと感じます。10年と言わず続けて欲しいと願うばかりです。10年計画の最終年、3年後にまた3人で研修会が開けたら・・・と語り合いながら、研修会を終えました。
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by yuka151a | 2012-12-29 20:17 | 算数

タングラム

 カトマンズの学校にタリム(研修会)の講師として呼んでいただき、ナーサリー・LKG・UKGクラス(幼稚園)の先生対象に算数のタリムをしてきました。1年生よりさらに小さい子へが楽しく学べる方法をとの要望だったため、いろんなゲームを考えていきました。

 まずは先生方にも楽しく遊んでいただこうとタングラムを紹介しました。タングラムは、正方形の紙が三角形や平行四辺形など切り分けられたものを使って、提示された形と同じ形になるように、図形を組み合わせていくものです。7年生か8年生の教科書に載っているのですが、日本の算数セットの色板遊びのようなものなので、小さいうちから手にして遊んでよいのではと思い、先生達に紹介することにしました。
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 ところが、ところが、これがかなりの苦戦(^^; 他の地域でもそうですが、ネパールの学校では自分の手で操作する活動がほとんどないため、形を不得手とする人が多い気がします。同じように並べられないばかりでなく、明らかに違っていることに気づかないことがしばしばです。タリムの導入として持ってきたタングラムだったのですが、なんと1時間以上費やしてしまい、今日のメインになってしまいました(^^; 
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 まぁ、先生方、キャッキャッと楽しみながらやってくださったので、タングラムの楽しさと形についての経験が必要なことはわかっていただけたと思います。それにしても、こんんあに苦戦するとは・・・ 配属校の子ども達にも、ぜひやらせてみたいと思います。
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by yuka151a | 2012-10-12 22:05 | 算数
 何人来るか心配だったタリム(研修会)ですが、20名を越す先生方が集まってくださいました。

 午前のプログラムはかけ算の仕組みを教えるための教材づくりと、たし算についての講話です。
ネパールでは幼稚園の子どもにもかけ算を暗記させているのですが、かけ算の意味が理解できていない子も多く見られます。単元に入るとまず、九九を暗記させる先生さえいらっしゃいます。だから、どんな場面がかけ算を利用することができるのか、かけ算をたし算で書き表すとどうなるのかが目で見てわかるような掲示物を作成しました。
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 たし算についての講話は、子どもの発達段階に応じて指導して欲しいという内容です。初期の段階では具体物を示す必要があること、式を計算する時も、初めは線や丸を描くことも必要であること、徐々に具体物を描かなくても計算できるように練習を重ねなくてはいけないことを話しました。
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 みなさん、一様に頷いて聞いてくださるのですが、ネパールの学校では明らかに計算練習の時間が不足しています。繰り返し使えるドリルのような教材もなければ、一斉に問題を配布するためのコピー機も各学校にはありませんので、教科書に載っている数問を解いたり、先生が黒板やノートに書いた問題をするのみになってしまいます。教師用の計算カードを作り、毎日授業始まりに3分間でいいからフラッシュカード的に練習をして欲しいと訴えるのですが、ご自分で作る方はほとんどおられないような気がします。教材を作るための材料が準備できなかったり、作り方が想像できなかったりするからです。ちょっと考えればいろんな教材ができそうに思うのですが、教材作成の経験がない先生方には、かなり高いハードルなのです。

 午後は学校に会場を移し、3年生の繰り上がりのたし算の授業を見ていただきました。基本的なことですが、説明する時にはノートに書かせることなく集中して聞かせなくてはいけないこと、気が散っているようだったら手遊び等をして気分をリフレッシュさせる必要があることを示します。日本ではごく普通のことですが、実はこれができていない先生が非常に多いです。

 そしていよいよ算数の内容。3年生になるまでには1桁のたし算は暗算できるようにしておきたいこと、筆算は位をそろえて書かせる必要があることなどを授業をしながら説明していきました。
子ども達もギャラリーが多いのかいつも以上の張り切りぶりで、無事に授業を終えることができました。今回のような公開授業をしてみたいと言われる先生がおられたら、たとえ山の上でも2週間ぐらい張り付いて指導したいのですが・・・
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by yuka151a | 2012-10-07 23:36 | 算数

繰り上がりのたし算

 3年生のたし算の学習、1桁の計算に慣れてきたので、いよいよ繰り上がりに入りました。数え足しや、棒を書かなくても計算ができるようにするために、10をつくる方法を教えます。

「9+7」の問題。9にあといくつ足せば10になる?「1!」ということで、4から1を持ってきて10をつくる。7は1あげてしまったので6になっている。10と6になったから、答えは16。という流れです。
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 ホワイトボードに絵を書いたり、子ども自身が貼ったり動かしたりできる物を使って、何度も何度も繰り返しているうちに、なんとなく仕組みがわかってきた様子。式の書き方、たす数の分解の書き方も何度も見せて、数名の子を前に出して書かせた上で、1人ずつノートに書かせたのですが、あれあれ?・・・です(^^; 

 このクラスの女の子達「私がする、できる」と積極的に前に出てやりたがるし、前に出てきた時にはできていても、一人ずつでやり始めると、まったく分かっていなかったり、数字を見た時点で「アウンダイナ(できない)」と投げ出したりする子が半数以上(^^; 前にやったことを関連させるという学習もしていないので、これはこれ、あれはあれという状態で、全てが0からの出発になる毎日です。
 
 今日は幸い、1・2・6時間目と、3コマ担当することができたので、何度も何度も練習して、6時間目には、どの子もなんとなぁくできる状態になりました。ちなみに、ネパールでは正解の時に○ではなく横線のチェックを書きます。
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 ということで、この子は全問正解! さて、明日はどうなっているか・・・
 楽しみ半分、不安半分です(^^;
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by yuka151a | 2012-08-23 23:28 | 算数
 今年度初めてのタリム(研修会)

 今回は1年生に算数を教えている先生方が対象で、「0~10の数の表」の掲示物を作成した後、「良い数字の書き方の指導」「文章題の指導」について話をしました。研修の内容は大人、それも先生から見れば「あたり前」と思われる内容なのですが、子どもの立場になって考えてみて、じっくり時間をかけて指導して欲しいという思いがあって、研修内容を決めました。

 今日参加した先生方、熱心な雰囲気の先生が多く、こちらからの問いかけに積極的に返事が返ってくるし、前で発表するように指名すると、意欲的に出てこられる先生ばかりでした。作業のスピードも速ければ、絵も書き慣れておられて、教材づくりもとてもスムーズに進みました。

 20人の参加者で、半数以上が女性というのも、去年とは違っています。教科担任制で授業をしていることの多いネパールなのですが、クラス担任制をとっている学校も半数以上ということに驚きました。

「教科担任制とクラス担任制、どちらが好きですか?」と尋ねると、勢い良く手を挙げたミス(女の先生)が、「1日同じ子どもたちと過ごしていると、子ども達が好きになって、大切にしようと思うようになる」と発言されました。

 先生によっては、全ての教科内容を理解されていない方もいるので、クラス担任制の課題もあるのですが、子ども一人ひとりの個性がわかり、個に応じた指導ができるという点ではいいことなのではと感じます。

 研修会の終わりには、いつもアンケートを書いていただいているのですが、もちろんネパール語で書かれていますので、これを解読するのが研修会後の一仕事でもあります(^^;
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by yuka151a | 2012-05-31 19:32 | 算数

タリム(研修会)終了!

 隣村マレックでの5日間のタリムが終わりました。
 
 考えてみると、ネパール人が講師を務めるタリム(研修会)へは初参加でした。「えっ、今更こんなことを研修する必要があるって一体・・・」と我が目を疑いましたし、「日本ではこんなふうにタリムしてないでしょ」と、したり顔で言われて、少々腹立たしささえ覚えることもあり・・・ 

 でも、ネパールの先生がグラフ・分数・図形に馴染みがないことを、改めて感じました。それはつまり、教科書でしか教えられてなくて、自分で操作する活動がなかったことを物語っていると思います。これから先の子を育てるために、私たちは先生達にも指導していかなければいけません。
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 私は先輩隊員さんの計画されていた、数の概念・位取り・かけ算の意味のタリムをしました。内容としては決して難しいことではないのだけど、小学校に入ったばかりの子にとっては、ネパール人が漢字を習うようなものだと話すと、すごく納得してくださいました。だから、何度も何度も繰り返すこと、子どもが分かったと言っても、スモールステップで進んでいくことを話したところ、みなさんとても真剣に聞いてくださいました。ネパール語に詰まったら、助け舟も出してくださって、感謝です!
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 と、いい気持ちでタリムが終われると思っていたら、机に並べた私の教材を一つ取って、自分のファイルにしまったサールがいたのです。それも私の目の前で!慌てて問いただすと「家に帰って作りたいから、チャヒンチャ(必要なんだ)」と堂々と言ってのける(--; いやいや私もチャヒンチャなわけで・・・ 何度か押し問答して、やっと返してもらいました。

 ネパールの教室では、消しゴムや鉛筆削りを貸したり、借りたりし合うのは当然、困っている人、持っていない人には貸す・あげるというのが、人として当たり前の行為だと教えられています。だから、同じ教材を複数持っているなら・・・と思われたのかもしれませんが、どうしても私は納得できません。とは言え、ミスやサールが口々に「日本に帰ったミス(先輩隊員さん)は山の上の私の学校にも来てくれた。あなたはいつ来てくれる?」と言ってくださるのを聞くと、こんなことではぶててはいられないなぁと反省です。

 さて、タリムの最終日はなんと朝7時開始!! 6時半にはバスに乗らなくてはいけなかったので、5時起き!! タリムが終わったら、山の上の村まで数時間かけて歩いて帰る先生の為らしいのですが、早起きのネパール人は7時なんて、早朝ではないようです(^^;
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by yuka151a | 2012-04-07 20:03 | 算数

タリム(研修会)

 3月に帰国され日本の現場に復帰された先輩隊員さんからメールをいただきました。さっそく超スピードの日本の教育現場に驚いておられるようで・・・すでに、1年後が恐怖です(^^;

 この先輩隊員さんが最後の仕事として手がけられた「算数タリム(研修会)Plan」を私が行うことになり、昨日から隣村のスロットケンドラ(教育センターのようなところ)に行っています。

この村のスロットケンドラは、併設校の敷地内にあるため、使用頻度も高いように感じます。そしてこの併設校、ドイツの団体からの支援があるため、周りの学校とは比べられないほど整備されています。
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 ちなみに初日の研修内容は「グラフ」でしたが、グラフの指導法ではありません、グラフの書き方です(^^; 
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 小学校で教える先生の中には、必ずしも算数を十分に理解しているとは言えない方もおられるので、タリムを通して理解し、児童に指導できるようにしているようなのですが、これまでどうしていたんだろう・・・ と首を傾げたくなるような段階です。
 
 だからこそ、協力隊が派遣されるのだ!ということで、地道にやっていくしかないのですが、残された任期も1年。指導内容はもちろん、指導法もネパールの先生達だけで研修できる状態に持っていかなくてはいけない・・・できるんだろうか・・・・と不安がよぎります。とはいえ、私の担当は金曜日。愚痴ってばかりはいられません。準備、準備!
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by yuka151a | 2012-04-03 21:28 | 算数

時計の学習

 ネパールでは土曜日が休日なのですが、今日は突然出勤日となりました。なんでも明日の日曜日、ネパール中の先生がカトマンズに集まる会があるらしく(説明を聞くと、メーデーみたいな感じがしました)、学校で教えないで来てはいけないとの通達があったので、急遽、日曜の授業を土曜に振替えることになったのだそうです。

 私たちも木曜に聞いたばかりだったのですが、児童への連絡はなんと昨日。それも先生宛ての通達文を子どもに読んで聞かせて「だから土曜は学校で、日曜が休日だよ」と口頭で伝えるだけなのです。手紙が配られるわけでもない上に、前日の連絡・・・ 何人の子が登校してくるんだろうと心配したのですが、まったくの杞憂(^^; 数人の欠席はあるものの、ほぼ全員揃っていました。ネパールの人達は前もっての計画をする習慣がないものの、突然の変更には柔軟に対応できるおおらかさがあります。

 2年生は昨日に引き続き、お金の学習。私たちが普段使っているのは「NRs:ネパールルピー」なのですが、その下に「Paisa:ポイサ」と呼ばれる通貨があるのだそうです。

 1NRs=100Paisa だそうで、今日はその換算の学習。とは言うものの、かけ算九九を覚えていない2年生に「3NRs=3×100=300Paisa」という式は無理だと思いませんか。2年生の算数の先生もきっと、無理だとは思いながらも、教科書通りに教えておられるのでしょう。

 もう、こうなったら勘で覚えさせるしかありません。1×100=100、2×100=200、3×100=300・・・と並べて書いて尋ねていったら、ピンと来る子が徐々に増えてきました。かけ算の理屈はわかっていないのでしょうが(^^; PaisaからNRsへの換算も前後の流れで、なんとなぁくできるようになった子ども達でした。でもこのPaisa、私は一度も見たことはありません。どれぐらい流通しているものなのでしょう。

 3年生の教室へは、キャンパスから来ている実習生と一緒に行きました。ここでは、実習生に対する指導は特にありません。実習生が担当する時間の先生は、空き時間になるだけです。昨日の時計の学習は、どうにもならなかったので、今日はまた1からやり直し。ホワイトボードに時計盤の数字と短針だけを黒ペン書いて「何時」を言う練習を繰り返した後、今度は赤ペンで長針と分を表す数字だけにして「何分」の練習をしました。3年生はかけ算の5の段を覚えている子が多いので、そことも関連させながら一人ずつに言わせたり、全員で言わせたり、5の段を唱えさせたり・・・

 初めのうちは、やはり時計盤の数字を見て「1時15分」を「1時3分」と読む子が続出だったのですが、何度も繰り返したのと、黒・赤で色分けして書いたのが功を奏したようでした。次第に正しく読める子が増えてきたところで、子どもたちへ時計シートを配ります。この時計シート、先日、先輩隊員さんに譲ってもらったものなのですが、ラミネートしてあるので、水性マジックを使うと何度でも書き直すことができます。

 正しく読めるようになったものの、自分で書かせてみると針の長短の区別をつけていなかったり、針が中心から出ていなかったりする図を書く子がたくさん。でも、自分の手で操作するのは楽しいらしく、すっかり夢中になって勉強する子ども達でした。

 実習生はネパール語が専門らしいのですが、私の補助をしてくれて、とても助かりました。教材の使い方とか、授業の進め方とか、少しでも参考にしてもらえるように、しっかり準備しなくてはいけないなと思いました。ネパールの先生方に日本の指導法を伝えるのが私の仕事ですが、将来先生になろうと考えている学生達に伝えていくことも一つの方法だなと考える今日この頃です。

 実習生と言えば・・・時計を指導する時に「メモリ」というネパール語を知りたかったので、先生達に尋ねたところ、懇切丁寧に教えられてしまいました。何をって・・・・ 時計の読み方を(--; 

 何度「それは知っている」と言っても、「スンヌスナ(聞きなさいな)」って説明が続く・・・まだまだ私は実習生のように思われてしまっているようです。
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by yuka151a | 2012-02-25 21:35 | 算数

グラフ&時計

 2年生の算数、年度終わりが近づき、まだまだ残っている単元があるので、毎週のように新しい単元に入らざるを得ません。かけ算を始めて間もないのにもう二桁のかけ算になり、九九を覚えていないのにわり算、そしてわり算の筆算・・・ 

 グラフの時間は罫だけのノートに自分でメモリを書かないといけないのですが、メモリの意味はわかっていないので黒板に書かれたグラフをまるで絵を写すかのように書く子どもたち。もちろん、罫を無視してのメモリです。グラフの書き方と読み方を指導するなら、まずは1桁の数値で十分だと思うのですが、「犬35、猫29、ネズミ16」のように、大きな値なのです。

 サール(男の先生)が不在の日に、まずは数を○で表す方法でグラフを書かせることにしました。もちろん少ない数値で。黒板に文字が書けるのを喜ぶのは、日本もネパールも同じです(^^) 
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 わかっていようが、わかっていまいが「マ アウンツ(私ができます)」と叫び続ける子ども達。何度か繰り返すうちに、要領をつかむ子が増えてくるのですが、先生に叱られないことだけを考えて、その場を上手く潜り抜ける、という悪しき習慣がついてしまっているのか、じっくり考えるということが苦手な子がたくさんです。そして、次の日には、半数以上の子がほぼ全てを忘れ去っていて、悲しいことにまた1から教えなくてはいけません(--; スモールステップの指導と、反復練習が本当に大切であること・・・ 書き終わった子の満足そうな笑顔を見ると、さらにそれを実感します。
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 隣の子のノートを写すだけの子どももたくさんなので、一人ずつにグラフの問題を作って持参したのですが、昨日から、もう次の単元になってしまいました。時計です。

 サールは職員室から時計の模型を持ってきて、針を動かしながら指導されるのですが、「時」「分」を同時に指導されるので、子ども達、全くわかっていない様子。・・・と、後ろから見る私は思うのですが、サールが「分かりましたか?」と尋ねると「分かりました」と言うので、どんどん問題が難しくなるばかり。

 黒板に書かれた時計をノートに写すと、分かっていないことが一目瞭然。「分」のメモリが好きなだけ書かれていました(^^; つまり、時計盤の1~2の間、5分間の間にメモリが6つも7つもあるのです。サールの書く時計も、真上から90度進んだ辺りで20分のメモリになる始末・・・ 

 というわけで、サールにお願いして、今日は私が授業をしました。時計の模型を使って、針は2種類あること、数字は書いてないけど、小さなメモリが分を表していることを指導し、ラミネートされた時計盤の用紙と水性マジックを子ども達に配りました。配った時計盤は「分」のメモリにも1~59まで数字が振ってあります。

 サールも私の言葉を補ってくださって、時計の仕組みを説明するのですが、女の子達はやはり理解できないようでした。もっとも、腕時計をして学校に来ている子もいるのですが、教室には時計はありません。学校にはチャイムのように鐘を鳴らす仕事をされる方がおられるので、1日の生活は全て鐘が合図になっているのです。日本の子どもたちもそうであるように、時計は一足飛びに理解できるものではなく、長い時間をかけて、生活の中で身につけていくべきものだと思います。だから、身の回りに時計がないところでは、なかなか定着させるのは難しそうです。
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by yuka151a | 2012-02-17 22:52 | 算数