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青年海外協力隊の小学校教諭として、Nepalで活動しています。Nepalの生活、学校の様子などを記していきたいと思います。


by yuka
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算数タリム in カトマンズ

 4度目の訪問となったカトマンズ市内の学校でのタリム(研修会)。平成21年度4次隊の隊員さんが活動されていた学校です。4次隊の隊員さんが帰国された後、平成22年度3次隊の隊員さんが月に一度のタリムに講師として行かれていたのですが、その隊員さんも帰国される時期が来てしまったので、私が後に続いているのです。

 この学校にはナーサリー、LKG、UKGという日本でいう幼稚園年代のクラスが設置されています。ネパールの学校はナーサリーのうちから読み書き計算の学習が始まります。とても字が書けそうには見えない程小さな子が、1日中席について、ひたすら字を書いている学校もあります。LKG、UKGの算数ではかけ算九九の暗記までするのですが、意味もわからず、ただただお経のように唱えている子もいる状態です。

 小さいうちは楽しみながら活動する中で、いろいろなことを身につけていく必要があることや、手先が未発達な段階では字を書くのが難しいことなどを2年間指導された隊員さんの思いがしっかり伝わっていて、隊員さんが帰国された後も保護者会や研修会を継続されています。

 私は幼児対象の算数学習について研修会を行っています。今日の内容は、カードゲーム、ブロック操作、文章題についてです。
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 A4サイズの用紙を8分割した大きさで作ったカードに、裏は動物の絵、裏に数またはドットを描きます。数は1~10までです。これを使って「神経衰弱」「ババ抜き」「かるた」「をするのです。遊びながら数の大小の感覚を身につけたり、数字の言い方を覚えたりすることもできますし、神経衰弱では他の人の順番の時もよく見ておくこと、注意深く見て記憶していくことが大切なことも経験させられます。また、順番を守ること、ルールを守ること、喧嘩をしないことなど、社会性を育てる上で必要な事柄も指導して欲しいことを話しました。このカードゲーム、想像する意以上に先生自身が熱中するんです(^^;キャッキャキャッキャと大騒ぎするほどですから、教室でもぜひ子ども達にさせて欲しいなと思っています。
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 日本では算数セットに必ずあるブロックですが、ネパールではもちろん手に入り間せん。そこでコピー用紙で作った10個の枠シートと、瓶ジュースの蓋を使ってブロック操作をすることを指導しました。児童は自分の手で操作することで数についての理解を深めることができること、身の回りの安価なもので十分代用できることを話しました。
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 安価なものと言っても、クラス全員分の数を作るのは大変です。だから、1人でクラスの人数分を作るのではなく、数名の教師が共同で作り、定位置に置けば共同で使えることも説明しました。
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 文章題の導入として、猿が登場する絵本を読んでもらいました。10匹いた猿が1匹ずつ少なくなっていくという内容の絵本なのですが、文章も繰り返しの内容で、小さい子どもがすぐに覚えられる分です。絵本の読み聞かせをしながら、数についても子ども達に尋ねることができるので、このような話を身近な題材で創作して子どもに聞かせると楽しいことや、算数の問題を扱う際には数だけでなく、話を提示することの重要性を話しました。
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by yuka151a | 2013-01-04 20:14 | 算数